アメリカの動物保護団体である全米人道協会(HSUS)と
採卵鶏飼養羽数の約80%をカバーする全米鶏卵生産者協議会(UEP)との間に
従来型ケージ飼育の禁止としる協定が7月7日結ばれました。
本協定は2012年1月1日から従来型ケージ飼育となるEU Directiveに追従するものと考えられており、
今後連邦法として従来型ケージの使用禁止をにも働き掛けるとのことでした。
期限は2029年12月31日までとしていますが
アメリカ型の業界主導によるアニマルウェルフェア対応を志向してきた日本においても
影響が現れるのは必至です。
従来型飼育ケージでは、一羽の鶏にA4一枚ほどの飼育面積しか与えられず、
羽を広げることはもとより、むきをかえることもできず、
止まり木止まり行動や、爪とぎ、営巣行動も発現できませんでした。
今後はこれらの行動を保障するエンリッチドケージや、エイビアリーシステムが注目される
ことになると思います。
日本は特に生で卵を食べるために、放牧のようなイメージの良さだけではなく、
衛生・管理のしやすさ、鶏の福祉を考えるべき日が目前にまで迫っています。
写真:カーテン、止まり木、爪とぎのついたエンリッチドケージ
(鶏は無防備なる産卵時、暗いところを好むのでカーテンが重要である)