カナダで開かれていた地球温暖化防止条約締約国会議は10日、2013年以降の国際的な温暖化対策であるポスト京都議定書に向けて06年から対話を始めることで合意し、閉幕した。米国が協議を拒否し会議は難航したが、「対話」という拘束力の弱い形で米国も参加することで決着。12年までの現行の京都議定書についても詳しい規則が決まったため、本格始動する。
米国は現行の京都議定書から離脱しているが、親条約の地球温暖化防止条約の締約国には残っている。今回の会議はポスト京都の話し合いに米国が応じるかどうかが焦点だった。
しかし米国は将来の温暖化ガス排出削減目標の設定につながるのを警戒して抵抗、会議は予定の9日に終わらず10日にもつれ込んだ。議長国カナダが当初目指していた「交渉」ではなく、あいまいな「対話」にとどめ、削減目標づくりを狙いにしないと明記する妥協案を提示、米国も最終的に応じた。
(NIKKEI NETより)